昭和41年8月裏の佐ヶ野川 三養院の滝壷より釣り上げる。
重さ15キロ、長さ1㍍50、胴回りの太さ40㌢もある
おばけウナギぎだった。(見物で賑わう)
国立オリンピック記念青少年総合センター
研究協力課専門職員  唐澤 俊英先生の調べより抜粋。平成12年1

         
大ウナギの写真よりS41年           大ウナギがいた滝つぼ
昭和41年8月と44年8月、そしてこの前後に河津川で大ウナギ4~5本が釣りあがっています。そのうちの1本は長さ150cm 、太さ40cm、重さ15kgという記録があります。場所は河津筏場の旅館「川ばた」の裏の「佐ヶ野川」とその上流にある三養院の滝壺です。
ウナギの種類など考えたこともない私は、この問題について調べることになりました。
早速、東京水産大学のウナギの専門である酒井 清先生に電話でいろいろ教えていただきました。
日本産ウナギの種類は、①ウナギ(Anguilla japonica)と②オオウナギ(Anguilla marmorata)の2種類。
 ①の特徴は、a:体の表面に斑紋がない。b:大きさは40~50cm
 ②オオウナギの特徴は、a:黒褐色の斑紋がある。b:1m以上のものが普通との資料をいただきました。
しかし、「川ばた」で獲ったオオウナギの事をおじいさんにさらに詳しく電話して聞いたところ、「獲った大ウナギにゃあ黒褐色の斑紋はなかったずら」 「このあたりで獲れる、ゴマウナギ(斑点があるウナギ)とちがったずらよ」という答えでした。
この件について、東京水産大学の酒井先生は、さかんに「標本が残っているか」とお尋ねになりました。「食べちゃったそうです」と、私が答えると、「食べちゃった!(絶句)」と残念がっておられました 。
ウナギは、普通、冬から春に海から川に登り、それほど大きくなるウナギならば5年~10年して秋、 今の研究では、フィリピン北西で産卵することがわかってきたことです。②のオオウナギは、さらに南の海が産卵場所で黒潮に乗って日本にくると考えられていることです。
しかし、黒潮の流れの変化の他、フィリペン北西で産卵場所での資源数の減少も影響して、日本にくるウナギ・オオウナギが減っている状況があるとのことです。
河津川の環境に、地球規模の環境悪化の影響が関連してくるということがわかりました。

この件について、酒井先生にまた電話しました。
河津川に②の大ウナギの1m級がいること。それを、地元の人は区別していること。
可能性が2つでてきました。 筏場でとれたウナギが①のウナギならこれまでの最大の大きさを超えている。つまり日本新記録の可能性。
もう一つは、酒井先生がおっしゃった①のウナギと②のオオウナギとは別の種類のウナギである可能性があります。
  それにしても夢は膨らみます。 「さがの川」にまた大きなウナギが登ってくる可能性があるのか。河津川の本流に
「ゴマウナギ」(オオウナギ)」がいるということは、2メートル級のオオウナギがどこかにいるのではないか

       
夢はつづく・・・・

平成14年11月26日追伸「うなぎについて」唐澤 俊英先生より

私は、日本のうなぎは、1年で川を下ると思い込んでいましたが、それが違うことが、わかりました。
日本のうなぎは、11月から5月頃、海からシラスで川を上り、メスは1キロ、オスは500㌘位で秋から冬に川を下り海に行くとのことです。
これに対してオオウナギ(かにくい)は、秋ごろ川を上るとのことです。やはり、自分の体験について、しっかり調べてみないといけないと思いました。理論と実践(実験)の両方の必要性を痛感しました。
おおうなぎの北限は、千葉県・茨城県と考えられるとのことです。
おおうなぎは、平成7年、徳島県海部町で目撃されているとのことです。12年には、浜名湖で5キロのものが捕獲されている。
14年11月8日、高知県中村市でなんと重さ12,9キロが捕獲されている。
やはり、水産大の先生が言う通り河津川にオオウナギがいる可能性が高いようです。

平成19年1月25日 今井浜海岸に注ぐ小川で25日朝、体長140センチ、胴回り35センチ大の大ウナギが捕獲された。
発見したのは海岸沿いの今井荘の従業員の方と宿泊客のようです。
このウナギは下田海中水族館で引き受けたようですが、身体に傷があってちょっと心配のようです。


伊豆新聞「2007・1/26」朝刊より
残念ですが、この大うなぎは水族館に引取られスタッフの手当で一時は凄く元気になったようですが高齢もかさなり亡くなりました。



南伊豆青野川で
平成19年6月29日午前5時半ごろ大うなぎを釣り上げる。仕掛けはイシダイ針16号にラインはイシダイワイヤー18号の大仕掛けで仕留めたようです。
3年前に大うなぎの存在を確認し毎年条件の良い日に挑戦し今回3年目にして念願の大ウナギを釣り上げた。釣り上げてビックリ何と胴回り30cmもある
お化けウナギだった。地元で有名な釣り名人は河津の平川重義さん 狩猟もし地元では有名なハンターです。

伊豆新聞「2007・6/30」朝刊の写真より